三味線放浪記

三味線を片手に戦前・戦後を生きた
沖縄おんな・山入端つるの自伝の復刻版

名護市屋部で生まれ13歳で辻に引き取られ、三線を習い、各地を転々としながら、沖縄芸能の発展に寄与した女性の聞き書きを、歴史学者・東恩納寛惇がまとめた異色の一代記。

1959年に新聞連載され、1996年に書籍化、そして2021年に新版が発行されました。
時代とともに読み継がれてきた名著復刻。

山入端つるの兄は記録作家上野英信の『眉屋私記』の主人公蔓栄であり、上野はつるから多くの調査を行なっている。2021年はふるさと名護市屋部に上野英信「眉屋私記」を顕彰した文学記念碑が建立された節目でもある。山入端家の物語は沖縄の近代史の物語である。

■目次
目次/三味線放浪記 新版
 
      序 浮草のように 
   屋部の巻 山原の貧農に生まれて   
    辻の巻 十三で身売り芸の道へ   
   放浪の巻 職を転々荒波の浮世   
  子育ての巻 戦時下に希望を求めて  
   疎開の巻 にわか百姓奮戦す   
芸能保存会の巻 三味線片手に東奔西走   
「颱風」の巻  東京砂漠に沖縄の灯ともす   
    顧みて 大海原に漂う小舟のように 

  解題・近代沖縄おんなの生きざま 三木 健  
    
  『三味線放浪記 新版』あとがき       三木 健 

■著者プロフィール
山入端つる(やまのは・つる)
1906年(明治39)沖縄北部の屋部村(現・名護市)で男3人、女3人の末娘として生まれる。8歳の時、父を亡くし、貧困のため11歳で身代金付きで奉公に出され、13歳で辻の長姉・ナベのもとに引き取られ、三線を習い、芸妓として成長する。19歳で辻を出奔し、三線片手に宮古、奄美、大阪、東京など職を転々としながら渡世。戦後は沖縄移住者の多い神奈川県川崎市で沖縄芸能の発展に寄与、同市の無形文化財指定にも貢献した。1957年に東京で琉球料理店「颱風」を経営していたが、1974年に沖縄に引き揚げ、余生を郷里ですごす。2006年、百歳の天寿を全うした。 

販売価格 1,980円(内税)
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